はじめに虫が苦手という方は、閲覧注意!です。
野菜を食べる虫のアップ画像をたくさん掲載しています^^;
ニンニク、ニラ、ネギってどちらかというと虫が嫌う(忌避する)野菜としてよくコンパニオンプランツとして他の野菜と植えられるものだと知られていると思います。
でもですね!ニンニク、ニラなどのネギ科をモリモリ食べる虫(害虫)がいるんですねー!
実際の自然農の畑で観察された事例を紹介していきます。
早速いってみましょう!
ニンニク・ニラ・ネギ(ネギ科)を食べる害虫について紹介!
これから紹介するのは、長野県小諸市にある自然農の畑(4月頃)で見られた事例です。
一つの事例として参考までに御覧ください。
ニンニク、ニラ、ネギを食べる虫(害虫)とは?
どんな虫がついているのか百聞は一見にしかずなので画像を見てみてください!
初め見つけた時になんだこの黒い物体はと思いました。なにか虫のフンかとも思ったんですがよく観察していると微妙に動いていたんですね~(・_・;)
もう少しアップの画像もどうぞ!
虫の体長は、5mm~10mm程です。
ニンニクの葉っぱの表面をモリモリ食べています。葉っぱの先端部から食べてきたようです。
前日には気づかなかったんですよね~(汗)
約1日でこの有様です。
これだけの数で食べられるとこうなりますかね~(・_・;)
今までほとんどみたことがなかったこの虫の正体なんですが、調べてみるとどうやらダイコンサルハムシ(ダイコンハムシ)ではないかと思われます。
ハムシ類の仲間のようです。
上の画像にみられる虫は、ダイコンサルハムシ(ダイコンハムシ)の幼虫のようです。
よく報告されているのは、ダイコンサルハムシはアブラナ科の葉を食害するようですが、ニンニク、ネギ、ニラまで食べるという報告はあまりないようです。
でも実際に食べているので参考になればと思います。
ダイコンサルハムシ(ダイコンハムシ)とは?生態などについて紹介!
上の画像の左側の虫が成虫で右側は幼虫です。
成虫の大きさは、体長4~5mmほどです。幼虫の大きさは、1~2cmほどになります。
本州、四国、九州に生息しています。
ダイコンサルハムシは、名前の通り大根などのアブラナ科の柔らかい葉を好んで食べるようです。
成虫でも飛ばずに歩いて移動します。
卵から成虫までは、約1ヶ月です。
成虫の寿命は、約1年半と長く約1200個の卵を産卵します。成虫は枯れ葉などの下で越冬して暖かくなる4月頃から活動をじめ、夏場は休眠し秋頃から活動を再開します。
ちょうどその頃の秋まき大根やカブなどのアブラナ科の野菜が被害に合いやすいです。
ダイコンサルハムシ(ダイコンハムシ)の天敵(捕食者)はなに?
引用参考文献:「アブラナ科植物を専食するハムシ類の農地における捕食者」松原 慧 きべりはむし,39 (2),2017
とても参考になる文献を見つけました!
ダイコンサルハムシの天敵は、カエルやクモのようです。
一般的には、ハムシ類の天敵は以下の昆虫類です。
- ヤドリバエ類
- 捕食性のカメムシ類、ヒメコバチ類,ポプリダニ類などの節足動物
このような天敵がいる環境を作っておくことが大事ですね。
ダイコンサルハムシ(ダイコンハムシ)の自然農的な対策はあるの?
自然農では農薬をまかないので、農薬をまかずに対応する方法がいくつかあります。
- 被害が増えてきたら作付けする場所を変える
- 予防的観点から1年ごと、あるいは2,3年ごとに計画的に場所を変える
- 秋まきの時期を遅らせる
- 朝、夕のパトロールでこまめに手で捕る
- ダイコンサルハムシが嫌いな野菜を混植する(サニーレタスや九条ネギ、下仁田ねぎなど)
- ダイコンサルハムシの天敵が増える環境をつくる
- 野菜がよく育つ土壌環境にしていく。野菜がもつ活力で被害が大きくならない。
この画像は、ダイコンサルハムシがニラを食害していますが、ニラの生育が旺盛なので多少の葉がたべられても生育に問題がありません。
畑を観察しているとダイコンサルハムシに食べられているニンニクは、成長が悪いものです。
しっかりと成長しているニンニクにはダイコンサルハムシの食害がほとんどありません。
この違いはなんなんでしょうか?
成長が悪いニンニクは、ダイコンサルハムシが寄ってたかって食べ尽くしていきます。
ダイコンサルハムシにとっては、食べやすいんでしょうね。
一方、しっかり生育している健康的なニンニクは、ダイコンサルハムシにとって食べづらい何かがあるのでしょう。
自然界の理をみるようでいろいろな気づきを虫が教えてくれているようです。
※ダイコンサルハムシの対応策については、こちら↓ ↓ ↓のホームページの内容を参考にさせていただきました。
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