自然農では、不耕起栽培といって一度つくった畝は耕さずに野菜を栽培していきます。
大きく土を動かすのは、初めの畝作りの時だけです。
従来の畑では、鍬や耕運機で耕してから野菜を育てていますが、自然農ではそれは行いません。
耕さずに野菜ができるならそんな楽なことはないですよね。
その代わりに畝の上に畑で刈り取った草をマルチとしてどんどん敷き詰めていきます。
この記事では自然農の草マルチの実際の効果やそのやり方を紹介していきます。
実際に実践して感じていることなどもざっくばらんにお伝えしていきますね。
自然農の草マルチの防草効果を検証!実際どうなのか?
上の画像は、私の自然農の畑の畝の状況です。
サニーレタスの畝ですが、野菜の周りに草マルチをしっかりとおこなった畝の状況です。
畝の周辺の草は青々茂っていますが、畝の中はほとんど草が生えていないですね。
代わりにマルチした草が枯れた状態です。
「百聞は一見にしかず」で上の画像を見てもらえれば草マルチの効果があることがわかると思います。
自然農の草マルチに使う草はなんでもいいの?
草マルチに使う草は、基本的には自分の畑に生えている草でOKです!
ただ草マルチに向いている草というものがあります。
どんな草だとおもいますか・・・?
自分の畑にどんな草が生えているでしょうか?
ぜひ畑の草に関心を向けてみてくださいね。
草マルチに向いている草は、葉っぱがシュッと細い草です!
この葉っぱが細身の草がたくさん生えていると草マルチにはとてもいいです。
ちなみにこの細身の葉っぱの草は植物分類上は、イネ科に属する草です。
この草のメリットは、草の細胞に珪酸というミネラル物質がたくさん含まれていることです。
さらにイネ科の草には、アレロパシーという他の草を寄せ付けない物質をたくさん出しているようで、すでに刈ってしまった草からもこの化学物質は、くちていく過程で出ているようで他の草が芽を出しにくい環境を作っているようです。
いやー不思議ですね。
自然農の草マルチの実際のやり方を紹介!
実際に草マルチをしていてもイネ科の草は、下から芽を出してきます。
上の画像は、草マルチを行っている畝ですが、葉っぱが細いイネ科の草は、どんどん生えてきます。
そんな時でも栽培している野菜の日照を遮らない内は、放任でOKです。
この畝では、ビーツとネギを栽培しています。
上の画像を注意深くみてほしいのですが、
草の影響によって野菜(ビーツ)も頑張って葉を上に伸ばしているのがわかるでしょうか?
[balloon_left img=”https://natuvegegarden.primelifenet.com/wp-content/uploads/2021/06/2021-06-16_143654.jpg” caption=”自然農博士”]草に負けまいと野菜のほうも頑張って育つようになるんじゃよー(^^)[/balloon_left]
ビーツもがんばってますね(^^)
もし草をいつもきれいに整理しているとビーツの葉は、こんなに上に立ち上がらずにもっと広がって育つようになります。
競争する相手がいないので勢いも今ひとつな感じなり虫にもたべられやすくなります。
人間も同じですね。
ライバルの存在は重要です!
あと、ビーツを収穫したあとは、草を刈ってマルチしておくのを忘れないくださいね。
そうすることでこの畝はどんどん豊かになっていきます。
ビーツのあとに植える秋冬野菜の栄養として活用できます。
自然農の草マルチを実際にやってみた感想を紹介!
従来の農業では、マルチと言えば黒や白のビニールマルチを思い浮かべてしまう方も多いとおもいます。
かくいう私も耕す農業を行っていたときは、ビニールマルチを採用していた時もありました。
ただ自然農に切り替えてからは、草マルチのメリットをとても感じています。
草マルチのメリットは、なんと言ってもタダ(無料)ということです。
しかも草マルチを毎年繰り返していけばいくほどに畑の土が豊かになっていくのでやりがいを感じています。
草は、邪魔者ではなく資源という感覚になっています(^^)
あとは、余計なゴミが出ないという点もいいですね。
ビニールマルチは毎年ゴミとして処理する必要があるので大変です。
たまに畑に放置されているビニールマルチを見かけることもあります(・_・;)
そんな状況をみかけると、ついマイクロプラスチックの問題を考えてしまいます。
マイクロプラスチックの問題が近年クローズアップされていますね。
特に海中のマイクロプラスチック問題が大きく取り上げられていますが、陸上(土壌)でのマイクロプラスチック問題も今後深刻な問題になってくるのではないかと思っています。
現在は、ビニールマルチにビニールハウスと畑でも大量のプラスチックが使用されていて、紫外線によって細かく分解されてマイクロプラスチックとなって土の中に存在しているはずです。
それらのマイクロプラスチックが野菜の生育にどのように影響していくのか、影響がないのか、まだ誰も研究していないのではないでしょうか。
海洋汚染と同じように土壌汚染としてもマイクロプラスチックの影響がないことを祈るばかりです。
その点、草マルチは自然に分解されて土を豊かにしてくれるので土壌汚染とは無縁のものですね(^^)
人が食べる野菜を育てる場所は、安心安全な所が一番だと思っています。
自然農は、完全循環型の農業スタイルなので自然への悪影響は限りなくゼロに近く、持続可能なものです。
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